| 確定給付型プランでは一般に、通常退職年齢引退後に毎年一定水準の給付を支払うことが約束される。 企業が用意する給付原資は、通常退職年齢までの資産運用分等が考慮されて拠出されていく(つまり、概ね運用予定利率で割引かれた原資が累積されていく)。 この場合、通常退職年齢に近い高齢者ほど給付原資に占める資産運用収入割合が小さいため、実際に企業が拠出する額は若年層に比して大きくなる。 従って、例えば25歳で入社して35歳で転職する者と、50歳で入社して60歳で退職する者とでは、各々に対する企業の拠出水準が大きく異なることになる(図表8参照)。 企業が拠出する絶対額の水準は、運用予定利率を7%とすると50歳で入社して60歳で退職する者の方が5倍以上多くなる。

一方、節約貯蓄プラン型の401(k)プランなど給与の一定割合を拠出する
確定拠出型プランでは、企業の拠出額はおよそ図表8のように一定となる(企業の拠出総額が同一で、給与、掛金率が一定の場合)
。上述の確定給付型プランに比して若年層ほど拠出の絶対水準が高くなり、終身雇用を予定していない従業員の選好が高くなることに繋がる。勿論、資産運用収益を考慮していない、実際の確定給付型プランの給付設計はそれほど単純ではないなど理論的には無理な面がなくはない。しかし、前述の米国労働市場における雇用流動化の進展や相次ぐ確定給付型プランの終了などを考えると、従業員個人にとっては将来の不確実な約束よりも、現在時点で確定しているものを選択するのも無理からぬ話といえよう。
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