| 401(k)プランでは、一般に複数の投資オプションが用意され(通常4〜5種類程度:詳細は前稿参照)、プラン加入者(従業員)が各オプションに対する掛金の投資割合を決定する。 提供される投資オプションは、いうまでもなく従業員の自由選択余地をある程度確保するのが望ましい。 これが、ミューチュアル・ファンドを利用することで複数の投資オプションの一括提供が可能となる。 というのも、ミューチュアル・ファンドでは同一グループ内で多様な投資スタイルのファンドを運営しており、且つ、ファンド・ファミリーという同一グループ内の複数のファンドをひとまとめにして、無手数料でのスイッチング(ファンド乗換え)を認めるなどのサービス提供が広く行われている。 401(k)プランに提供されているスタイル別オプションの状況は図表3の通りで、企業は数あるファンド・ファミリー内のファンドから、リスク・リターン特性の異なるファンドを複数選んでプラン加入者に提供すればよいことになる(図表4参照)
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加えて、92年にはERISA上の確定拠出型プランにおける受託者責任回避ガイドラインが公表されていることにも留意する必要がある。 このガイドラインは(1)自社株を除く、最低三種類以上の投資オプションを提供する、(2)プラン加入者が少なくとも四半期に一度投資オプション乗換えが可能な状態にする、(3)プラン加入者が投資を行うのに適切な教育、情報提供を行う、の三条件を満たせば、一応企業が受託者責任を全うしたとの目安を提供するものである。 ファンド・ファミリー内のスイッチングは24時間無手数料で可能という場合が少なくないが、こうしたファンド・ファミリーの仕組みを活かせば(1)及び(2)の条件を一挙に解決できることになる(なお、実際に従業員が投資オプション乗換えを行うことはほとんどないようであるが、96年7月の株式市場急落時には大規模プランを中心に通常の6倍もの資金流出があった、との調査結果もある)。 また、ファンド・ファミリーでは、複数のファンドへ投資している場合の統合的な計算書を発行するのが通常である。 401(k)プランはあくまで企業年金の一種であり、企業は内国歳入庁や労働省に対して報告を行う必要がある。 この統合計算書を活用すれば企業にとって事務コスト負担が低く済むことになる。 ミューチュアル・ファンドが選好されるのも十分肯けよう。
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