| 401(k)プランビジネスは、資産運用業務、カストディー業務、その他サービス業務、という三つの主要業務から構成される。 包括サービスとは、これら三業務を一括して提供するサービスを指す。 三業務のうち特に重要なのは、その他サービス業務といわれる。 401(k)プランビジネスは、資産運用ビジネスというよりもサービス・ビジネスと揶揄されることも少なくない。 その他サービスに含まれる主なものとしては、レコード・キーピングなどの口座管理、従業員に対する教育プログラムの提供、が挙げられる。前者は、確定拠出型年金が個人勘定で管理され、且つ投資オプション乗換えを定期的に認めるなど、企業自身が行うには事務的な負担が大き過ぎることを背景としている。 後者は、前述の受託者責任回避ガイドライン(404(c)ルール)の一条件、つまり従業員に適切な投資教育を施す意味で重要となる(適切な投資教育の定義は定かではないが、一般に普及している投資理論、つまりMPT(現代投資理論)の教育を普及させることが中心となる)。 ミューチュアル・ファンドでは、従来から無料で24時間対応のテレフォンセンターを設けるなど、顧客サービスの充実を図ってきた。 このノウハウを401(k)プランに適用、投資教育プログラムなども併せて提供する包括サービスをビジネス上の武器としてきたのである。 実際、確定拠出型プラン向け包括サービス提供企業をみても、ミューチュアル・ファンドが圧倒的な地位を占めていることが分かる(図表5参照)。 特に、重要なのがレコード・キーピング、テレフォンセンターなどコンピュータ技術を駆使したシステム対応のサービス提供である。 現在、大手ミューチュアル・ファンドのテレフォンセンター
では、1日数万本オーダーの電話対応が可能であるが、この背景には20年近く前から莫大なシステム関連コストを投入して、その質および量の拡充図ってきた経緯がある(図表6参照)。こうした成果が401(k)プランビジネスにも上手く適合したといっていいだろう。


なお、これらシステム関連のサービスは、莫大なコスト投入が不可欠なことに加えて、競争が非常激しいため、商業的に採算ベースに乗難いのが実態のようだ。企業にとっては、プラン管理コストの削減に繋がる一方で、401(k)プランビジネスの世界では、大規模包括サービス提供企業の寡占化が進行しているとの調査報告もある。
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