| 円高が予想されるときは、外貨預金や外貨建て投資信託への投資はリスクが高く、また、保有している外貨建て金融商品の円貨での価値の目減りに対しては、実際に外貨を円に戻す(保有している外貨を売る)しか為替リスクをヘッジすることが出来ませんでした。 しかし、「プットオプション」を購入すれば、外貨資産を保有している時に円高になって外貨資産が目減りしても、購入したプットオプションを行使、もしくは売却することにより、その目減り分をカバーすることが出来ます。(為替リスクのヘッジ)
具体的な例を挙げてみましょう。(以下、為替手数料は考慮していません。)
6月xx日 為替レート:1USドル=120円
600万円を5万USドルに替えて外貨預金に預けた。
7月xx日 為替レート:1USドル=115円
将来の円高を予想し、9月xx日のオプション権利行使の最終日までに、1USドルを115円で売る権利(プットオプション)を、1USドル当たり4.6円で、5万USドル分を購入。
■ オプション購入代金 4.6円 X 50,000USドル
= 230,000円
8月xx日 為替レート:1USドル=105円
予想通りに実際に円高になり、購入していた1USドルを115円で売る権利(プットオプション)の価格が、1USドル当たり10.5円と値上がりした為、そのプットオプションを全額(5万USドル分)を売却。
■ オプション売却代金 10.5円 X 50,000USドル
= 525,000円
■ 外貨預金の円価による時価評価 50,000USドル X 105円 = 5,250,000円
8月xx日時点のプットオプションと外貨預金の投資効果
■ プットオプション投資による利益 525,000円−230,000円
= 295,000円
■ 外貨預金の含み損失 6,000,000円
− 5,250,000円 = ▲750,000円
プットオプション購入による為替リスクのヘッジ効果
(1)オプションを購入していたときの円高による損失(実際の損失)
▲750,000円(外貨預金含み損)+ △295,000円(オプション取引による利益)=▲225,000円
(2)オプションを購入していなかった場合の円高による損失
▲750,000円(外貨預金含み損)
円安になった場合 =
上記の例では為替が予想通り円高になりましたが、もし予想に反して為替が円安に向かい、プットオプションの売却も権利行使もできないまま、2ヶ月後に1USドル=135円の為替レートで権利行使期間が終了したとすると、9月xx日時点のプットオプションと外貨預金の投資効果は、
◎ プットオプション購入による損失 ▲230,000円
◎ 外貨預金の含み益 6,750,000円(外貨預金の円貨による時価評価) − 6,000,000円 = △750,000円
▲230,000円 + △750,000円 = △520,000円
と、円安になった場合は外貨預金の含み益の一部が、プットオプション購入の損失により、相殺されてしまいます。 |