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第1回:保険の必要保障額とは?

2002/09/02
極 真太郎


「俺の値打ちはたった○千万円かい?安く見やがって。せめて1億円くらいの保険もって来いってんでぇ・・・!」実は筆者が保険の仕事を始めたバブル時代にはこんなお客様によくお会いした。

さすがに最近はあまりこういうお客様にはお目にかからなくなったが、家族を持つ世帯主の本音は、それほど変わらないのではないだろうか?

万一の場合に残された家族に今と変わらない生活をして欲しいと考えれば、世帯主からみた自分自身の必要保障額はバブルが弾けても「(支払う保険料のことを考えなければ)大きければ大きいほうがいい」であろう。

保険の販売に携わる者が必ず合格しなければならない「生命保険初級課程試験」のテキストでは、今でも世帯主の必要保障額は、交通災害における賠償額の基準である「ホフマン係数」をもとに計算される。支出金額のみを累積して計算されるため、ピーク時の世帯主の必要保障額は1億円を超えることが多い。実際にはそこから預貯金や遺族年金、配偶者の労働収入等を差し引くため、保険で準備が必要な額はもう少し少なくなるが、それでも末子誕生後のピーク時の必要額は配偶者が専業主婦の場合はかなり大きな金額になる。

必要保障額は年齢の経過とともに徐々に減少していき、預貯金が必要保障額を上回る時点で“死亡保障”としての必要保障額は理論上“0円”となる。

生命保険の設計をする場合、“いくら”の保障が“いつまで”必要かをベースにプランニングすることになるが、相続等で老後も納税資金や遺産分割資金が必要な場合を除いては必要保障額は「右下がりの三角形」となることが多い。

最近は、「更新型」という保険が、格好のターゲットとなり、国内・国外社を問わず、「○年後、更新を迎えたらこの保険の保険料は○円になりますよ。あなたはそれを支払えますか?」というセールストークの元に見直しが勧められているが、冷静に“いつまで”“いくら”必要かということを考えてから見直しをしてはどうだろう?

「自分の価値(=必要保障額)が下がる」事に対する心理的な抵抗感はだれでも潜在的に持っているため、同額の保障内容で更新することを前提に保険料を考えてしまいがちだが、そもそも、更新時に「自分はいくら必要なのか?」必ず計算して欲しい。

最近は、パソコンやネット上で必要保障額(保険の必要額)が簡単に計算されるようにはなってきているので、セールスマンの話を鵜呑みにせず、一度自分の価値を計算してみよう。また、保険会社によってその金額は○千万円単位で違って計算されてくるので必ず、複数のサイトで比較し、必要であれば、“保険販売手数料に収入を依存しない”ファイナンシャルプランナーに有料で相談してはいかがだろう?

生命保険は一生の間で考えれば“人生で二番目に大きな買い物”といわれる大きな支出である。多少のコストを払っても、“現時点”で最良の保険に加入すべきである。

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