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第2回:投資信託は顧客の資産を守る有効な手段

2002/11/25
菅 初夫


世界で最初の投資信託は、一八六〇年に英国で生まれたフォーリン&コロニアル・ガバメント・トラストによる外国や植民地への投資を投信の器で行おうとする試みです。当時、莫大な資金と経費がかかる植民地経営はまさにハイリスク・ハイリターンの投資でしたが、早くから調査・情報ネットワークを持っていた大資本家はともかく、情報に乏しい小口投資家はでは失敗に泣くことも多々ありました。そこで、一般の小口投資家でも多数の資金を集めることで世界の市場に参加できるシステムとして投資信託は誕生しました。

そもそも、個人投資家が自ら特定の株式や債券を調査して投資を行うことは技術的にも時間的にも極めて困難です。そこで、資産運用の専門家であるプロフェッショナル(○○投信、○○アセットマネジメント等)が、投資家から預かった資金を集め、複数の株式や債券等に分散投資を行うことにより無駄なリスクを抑えていくのが投資信託のメリットとなっています。

米国では九〇年代の初頭に1500行以上の金融機関が倒産し、実際にペイオフが発動されました。この時、米国の個人金融資産は銀行預金からMMF等の投資信託へ大量にシフトしました。なぜなら、投資信託は元本や利回りが保証されてはいないものの、資産を保全するという観点では銀行預金よりも安全と言えたからです。

というのも、投資信託は販売を行う証券会社や銀行、あるいは投信を運用する運用会社、そして資産を受託管理している信託銀行のすべてが破綻したとしても、顧客の資産はその時の時価で保全されるスキームとなっているからです。

そのスキームは、顧客の資産を最終的に保管しているのが販売した金融機関でもなければ資産を運用している運用会社でもないからです。実は投資家の資産は信託銀行が保管しており、しかも信託銀行の固有の財産とは別の勘定で切り離し、保管されているのです。(信託法一六条) したがって投資信託とは、販売会社や運用会社の倒産リスクとは無縁の顧客の資産を保全する為のツールの一つでもあるのです。

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